配色を考える時に思い浮かべてもらいたいモノ(後編)

心の中に「色相環」をイメージする事の効用

「色相環」を意識して色をみていくと何が違うのか? それぞれの色が、色全体から見てどこに位置しているのか、そういう視点で色を捉えるようになり、色ひとつひとつで判断することなく、「色と色」「その色と全体の色」の関係性、「全体の色の中のひとつの色」を意識するようになります。

全体の色の中で色を捉えていく癖をつけて色に対する理解力を深めるように頑張ってください。「色環」を意識して配色を考えていくということは、あなたの「色の見方」を根本的に変えてしまうパワーを持っているはずです。「色相環」を頭のなかにイメージすることでそれぞれの色の関係性が、かなり明快に理解できてくるはずです。

その事はとっても大切なことです。大抵この「色相環」を頭のなかで自然に思い描き、色を選ぶ時にイメージできる人は、専門的に色の勉強をしたことがある人だと思われます。ただ、もし今これらの知識を得ていない方もがっかりしないでください。なぜなら大抵「専門的な色の勉強」と言っても、「色相環」とは何か? 「補色」とは何か? 「明度」はなにか? 「彩度」とはなにか? を少し学んで知っている程度ですし、それ以上の事を知らなくて全然良いです。

例として「トライアド」などを出させて貰いましたが、覚えていなくて良いです。むしろ3色使った最高の配色を考えたら後から見返したら「トライアドだった」と言う方が理想でしょう。

独学でデザインの道に入ってこられた方は、確かにココらへんの知識を学んでいないケースも多いですし、考えてみれば知らなくて当たり前です。知らないのであれば、学んで理解すれば良いだけで、知識を得ること自体そんなに難しいことではありません。ご心配なく。それよりもこれらの知識を実践を通じて体に叩き込んでいくことの方が難しい事でしょう。

さて話を戻しまして、今現在、「色相環」を意識しているか? 「色相環」を心のなかに描けているか? 否かを見分けるための良いテストがあります。それは、例えば次のような質問に即答できるかどうか? でわかります。試してみてください。

「赤色の補色は何ですか?」
「黄色の補色は何ですか?」
「青色の補色は何ですか?」

どうでしょう。これらに即答できますか? 経験則もなく暗記しているわけでもなく、答えがすらすらと出てくる人は、少なくとも「色相環」を頭のなかにイメージして色について考えられる人かもしれません。何故なら「色相環」において反対側にある色が補色はわかるわけですから。頭のなかでその色が思い出せるということは「色相環」を思い描くことはできているわけでしょう。

さてここまで書いてきて「いつでも心のなかに色相環を」というこの記事のテーマの通り、いつでも「色相環」が頭の中で完全にビジュアル化できないとダメなのか?暗記しなくてはダメなのか? 暗記できないってことはオレは色のセンスが無いのか? と間違った方向に突進してしまう方もいるのかもしれません。

そんな事は全くありません。今はスマホという便利なものもあります。イメージできなければスマホで撮った「色相環」の写真を、見れるようにしておけば良いです。

「色相環」を意識するやり方でひとつ思いつきました。色に対する見方を変えてみたい方は是非やってみてください。遊び感覚でいいですよ。12色の色鉛筆かクレヨンを買ってきて、時計のような感じで、円に並べてみましょう(100均の安いやつで良いです)。

対角線に向きあう色は何色と何色でしょうか。じっくりと見てみましょう。そしてスマホでその「手作りの色相環」を写真にとって、きれいな色合わせを見つけた時にそのスマホの写真と照らしあわせて、色分の中でどこにその色があるのか?チェックするようにしてください。

もちろんこんなことをするのはただただ時間もお金もかかりますね。

時間勿体無い方は、初めにお願いしたように「色相環」とネットで画像検索して、好みの「色相環」のビジュアルをキャプチャすればよいでしょう。または色環の画像が載ってるページを「ブックマーク」でも構いません。

ただ手作りで「色相環」を作って、それぞれの補色をチェックしてみたり、トライアドのような配色方法にそって等距離で3色をセレクトする、とか、自分でクレヨンなどを実際に配置しながら、身体的に色の奥深さを体験してみるのも、面白いし、それなりに記憶に残ったりします。

いずれにせよ、心のなかに思い描くのがハードル高そうなら、「スマホの色相環写真と照らしあわせて色を考えてみる」という方法をしばらく続けてみると、あなたの「色の世界」「色の捉え方」ががらりと変わってくるはずです。

色彩に関するどの参考書でも、「色相環を頭に思い描きながら色を考えろ」などとは教えてないかもしれません。とりあえずの説明だけで話は終わるでしょう。

しかし、読者の方たちの色に対する認識を、変えていく「理にかなった効果的な方法」ではないかと自負しています。特に今流行りの「〇〇っぽい配色はこれ!」みたいな本は、殆ど辞書変わりに使うにせよ、「覚えろ」と言うのは無理で、何より自分で一から配色を作るのは難しいです。

この記事では、読者の方達が一人の時で何の参考書を持っていなくてもネットにも繋がっていなくても一から素敵な配色作りに挑戦できる本質的な情報、考え方をお伝えしたいと思います。

今日書かせていただいたのは、色相を理解する上で非常に大切な土台である「色相環」についてです。色の3原則という事で、「明度」「彩度」という重要な二つもありますが、まず「色の相違」である「色相」を理解する事はダイレクトに自在に配色を作れる事に繋がるはずです。

ざっくりとでも構いません、色をひとつの角度からではなく360度の円の上にあるものだとイメージしてもらえればあなたの色に対する理解は深まっていき、自分一人で素敵な配色を自在に作れるようになるはずです。

(カマタ・タカシ)

センスがないと思っている人のための読むデザイン

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