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東急ハンズもグループに加わって、さらに業績好調なワークマンにスポットを当ててみた

ワーキングウェアや安全靴などの販売を手がける、ワークマンにスポット当ててみた。最近は、カジュアルウェアやレディス用品の販売にも注力。東急ハンズもグループに加わった。販売低迷が目立つスーツ販売の青山商事やAOKIホールディングス(HD)とは対照的に、業績を拡大中である。

ワークマンの特長のひとつは、巧みなフランチャイズ(FC)ビジネスの展開である。47都道府県に張り巡らした944店舗のほとんどはFC店舗で、直営店は41店舗に過ぎない(22年3月期)。直営店主体の青山商事とAOKIHDと大きく異なる点だ。

神戸物産が展開している「業務スーパー979店舗(22年7月末)」も数店を除いてはFC店舗だが、企業との契約が多い神戸物産に対して、ワークマンは地元の個人との契約が主流である。同社が手がけるネット通販も店舗受取が基本。FC店舗の商圏を守ろうということだろう。「店舗在庫による店舗受取通販」による販売の多くは、FC加盟店の売上高になるという。

都心駅近くに出店の「ワークマン+」「ワークマン女子」も好調!

ワークマンの業績が右肩上がりで推移しているもうひとつの要因は、利益率が高い自社開発商品(PB商品)の販売割合を高めていることだ。22年3月期でいえば、1731アイテムで売上高は971億円を数える(全体売上高に占める割合62・0%)作業服や安全靴、作業用品、アウトドアウェアなどの販売が主力なだけに、車の利用客を相手に幹線道路沿いに店舗を構えるというビジネススタイルで出発。新たに開発している店舗ブランド「ワークマン+」や「ワークマン女子」は、都心駅近に出店中だ。「ワークマン+」や「ワークマン女子」が手がけるアウトドアウェア、スポーツウェア、レインスーツなど、一般客や女子向け商品の売れ行きも好調である。

22年3月期944店舗の内訳は「ワークマン559店舗」「ワークマン+372店舗」「ワークマン女子12店舗」「ワークマンプロ1店舗」である。FC加盟店を含めた全チェーン売上高は1565億円。そのうち直営店の売上高は99億円にすぎないが、加盟店向け商品の売上高や加盟店からのロイヤリティ収入もあって、会社として計上した売上高は1162億円である(売上高営業利益率は23・0%)。

ワークマンの各店舗の1日平均売上高は45・4万円。来客数は1日当たり約170人。それぞれ2・5点を買い求め、購入金額平均は2853円である。そうした売上にともないFC各店は本部に1日9・9万円の対価を支払う。販売商品のための仕入れは、1日平均にすれば22・3万円である(22年3月期)。

全チェーン売上高1465億円1569億円
FC店舗売上高1370億円1465億円
全店舗数906店舗944店舗
FC店舗861店舗903店舗
直営店舗45店舗41店舗
会社としての売上高1058億円1162億円
   
全店ベース  
1店舗1日平均売上高44・3万円45・4万円
客単価 2833円2853円
買上点数2・6点2・5点
1日平均客数166人168人
 21年3月期22年3月期

(鎌田正文)

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